千葉大学フロンティアメディカル工学研究開発センター ニュース

○本センターの研究成果が
    2年連続グッドデザイン賞を受賞

本センター 手術・生体機能支援機器研究部門 及び 開発設計試作工房室で研究開発した医療用はさみが「2009年度 グッドデザイン賞」を受賞しました。

この製品は従来、手術中、臓器の剥離・切断の目的に使用される医療用剪刀(はさみ)に対して、デザインと機能性を大きく改善したものです。剪刀の持ち手部分にエルゴノミクスデザインを導入し、手指との接触面積を増やすことで、手により馴染み、刃先のブレを抑えることと、刃先に指の力を正確に伝えるという基本機能を大幅に向上させました。その結果、剪刀の持ち手が指に食い込む状況が解消され、器械台から容易に持ち上げられる利点も生まれています。更に、刃先の先端にレーザーマーキングを入れ、内視鏡の拡大画面においても、刃先が組織に侵入する深さの視認性を向上させています。今回、先端をより細く、深部での操作性を向上させたシリーズを追加致しました。

2009年度グッドデザイン賞のホームページでは、「剪刀の持ち手部分に手指との接触面積を増し、刃先のブレを抑え、刃先に指の力を正確に伝えるなど基本機能を充実させたデザインとした点、刃先の先端にレーザーマーキングを入れ、内視鏡の拡大画面において刃先の視認性を向上させるなどユーザーの視点に立った価値を高めたデザインを導入した点、前記要素を調和し全体としてまとまったデザインを実現した点を評価した。」という審査委員のコメントが紹介されています。


グッドデザイン賞WEBサイトでの紹介ページ


剪刀

○製品名称 :医療用はさみ [ジョーウェル・エルゴ・スーパー剪刀シリーズ]
○プロデューサー 株式会社メディカルR&D 代表取締役 宮武哲也
 千葉大学フロンティアメディカル工学研究開発センター
 手術・生体機能支援機器研究部門 教授 五十嵐 辰男
○ディレクター 株式会社東光舎 常務取締役 井上研司
 千葉大学大学院工学研究科デザイン科学専攻 准教授 下村義弘
○デザイナー :千葉大学フロンティアメディカル工学研究開発センター
 開発設計試作工房室 関根雅

※「グッドデザイン賞(Gマーク)」は1957年に通商産業省によって設立された「グッドデザイン選定制度」を承継して、1998年より財団法人日本産業デザイン振興会の主催事業として運営される日本で唯一の総合的なデザイン評価・推奨制度です。 「グッドデザイン賞」受賞のシンボルである「Gマーク」は優れたデザインを示す象徴として広く一般に親しまれています。