スタッフ

スタッフ紹介 大塚 翔

プロフィール

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氏名:
大塚 翔 Sho OTSUKA 
職名:
助教 
学位:
博士(環境学) 
Keyword:
感覚・知覚情報処理,非侵襲脳・内耳機能計測,認知神経科学, 内耳の振動シミュレーション 
E-Mail:
otsuka.s[at]chiba-u.jp
[at]は@に置き換えてください

テーマと内容

診断が困難な難聴のメカニズムの解明とそれに基づく診断手法の開発

一般的な聴力検査(どれくらい小さい音が聞こえるかを調べる検査)では正常であると判断されるにもかかわらず,雑音下や複数の音が混じり合う中では音声の聴取が著しく困難になる症例が報告されています.このような症例は,診断する術がないことから,そのメカニズムの解明・診断手法の開発が臨床の場から求められてきました.そのニーズに応えるべく,私の研究では,心理計測,非侵襲的な生体機能計測,コンピュータ・シミュレーションなどの手法を駆使してメカニズムの解明を目指しています.これまでに,雑音下での聴取が苦手な人は,耳音響放射と呼ばれる内耳から生理的に放出される音響信号に特異的なパターンを示すことを明らかにするとともに,現象を説明するためのモデルを構築しました.このような基礎研究で得られた知見をもとに,これまで診断が困難であった聴覚障害の症例を診断するための手法を開発しています.

騒音性難聴のなりやすさの事前評価手法の開発

長期間にわたって強大な音に曝され続けると,内耳に障害が生じ,聴力やことばの聞き取り能力が徐々に低下していきます.こうした症状は、騒音性難聴と呼ばれています.騒音性難聴のなりやすさには個人差があることが知られていますが,そのメカニズムは分かっていませんでした.私の研究では,そのメカニズムを解明することを目指し,強大音への暴露が聴覚機能に与える影響を,耳音響放射や脳波といった非侵襲的な生体計測技術を用いて詳細に評価しています.さらに,その知見にもとづき,騒音性難聴のリスクを事前に評価する手法の開発など臨床的な応用を図っています.

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