マルチスペクトラルイメージングの挑戦

Non-linear motion correction of respiratory-gated SPECT image


羽石秀昭

(社)日本印刷学会第118回春期研究発表会,
講演予稿集pp100-105,
日本印刷会館(2007.6.7-8)

Abstract
    近年,デジタル映像の,遠隔医療,電子商取引,電子美術館等への利用が期待されている.それらの利用においては,利用者は被写体の色をありのままに正確に観察したい,という場合が多い.しかし従来の映像システムでは,利用者にとって好ましい色を再現することに主眼が置かれていたため,再現された被写体は色の正確性の点で十分でない.印刷など特定の分野では,RGBの3原色を基本にしたカラーマネージメント技術も開発されているが,3原色という制限から,要求される色再現が達成されていない場合も多い.
  上記の問題に対するブレークスルーは,3原色にとらわれず,必要に応じて多原色を基本にして,スペクトルをベースにしたシステムを構築していくことである.実際,入力では取得するバンド数を増やして,また出力では表示する原色数を増やして,正確なあるいは高彩度な色再現を可能にしようとする研究開発が活発化している.
  しかしながら,多くの研究は個別の問題に対する研究にとどまっている.これに対し,総務省下のプロジェクトとして,スペクトルの情報に基づいた映像の入力,伝送,保存・分析,表示を行うシステムの研究開発が行なわれてきた.本稿では,ナチュラルビジョンと呼ばれるこのプロジェクトの研究開発内容の一部を紹介しながら,マルチスペクトラルイメージングの挑戦を述べる.
    

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