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マイクロ波による新しい外科処置具の開発

近年の外科手術では,メスやはさみ,ピンセットといったような従来より用いられてきた器具だけでなく,電気メスや超音波組織凝固切開装置などのいわゆるエネルギーデバイスが多用されています。これらの機器は,エネルギー源は異なるものの,いずれも短時間で生体組織を高温に加熱し,切開,止血,吻合などを行うものです。さらに,これらの行為を単体で行うだけでなく,切開と止血を同時に行うといったようなことも可能であるため,現在では,外科手術になくてはならないデバイスです。しかしながら,これらの機器にも,解決すべき問題点がいくつか存在します。そこで当研究室ではそれらの問題を解決すべく,マイクロ波エネルギーを利用したエネルギーデバイスの開発を進めています。図Aは,開発した止血用マイクロ波デバイスの一例です。このデバイスを図Bのように,動物(ブタ)での処置(腹壁での止血)に用いました。図C~Eは止血の様子です。出血点にデバイスを押し当ててマイクロ波エネルギーを照射することで,速やかな止血が可能でした。
マイクロ波によるエネルギーデバイス
Chiba Univ. CFME TMS

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