救急医療における生体情報モニタリング
(Biological information monitoring in emergency medical care)
救急医療の現場では,患者の健常性を評価することで救命介入の程度を判断します.救急医療の特徴として,緊急性や救急車内などの限られた空間での作業があげられます.そこで本研究室では,簡易的,小型な装置による患者の健常性の評価手段を開発することで,救急医療の現場への貢献を目指しています.透過光解析による指間膜酸素飽和度の推定
現在:森川恵介,足立誠 |
概要: 救急医療の現場では,患者の健常性を判断する指標として酸素飽和度(SO2)が用いられます.当研究室では,既存のSO2推定装置における拍動検出の必要性などの問題点を解決する新たな推定手段の構築を行っています.具体的には,指間膜を対象に透過光の計測を行い,光の吸収度合いを解析することでSO2を推定します.また,その有効性を検証するためカフの圧迫により血流状態を悪化させた状態で,この手段と既存装置でSO2を推定し結果を比較しています. |
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外部発表リスト:
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共同偏視評価に向けた動画像解析
現在:生澤直樹 |
概要: プレホスピタルスケールとは,救急患者を病院へ搬送前に患者の状態を評価および診断することです.プレホスピタルスケールにより,適切な病院選定が可能になり,現場滞在時間を短縮することができます.検査項目として,共同偏視や顔面麻痺,失語など他4項目あり,検査項目ごとに評価し,評価を統合して重症度を診断します.しかし,救急隊員では判断が困難な場合もあるため,救急車内における患者の定量的診断が求められています.当研究室では,共同偏視の定量的診断システムの構築を目指しています.具体的には,カメラで取得した動画像から眼球の動きを定量化し,追従能力の評価をしています. |
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