センター

センター長挨拶

フロンティア医工学センターは,平成15年(2003年)に医学・工学の枠を超えた医工学の研究機関として設立され,高精度な診断・治療を実現する機器を社会に送り出すことを目指して研究開発を積み重ねてまいりました.平成22年(2010年)には研究資源を集中するために研究プロジェクト制を導入し,平成 25 年(2013年)には工学研究科メディカルシステムコース教員全員のセンターへの移籍という2回の制度改革を行い,専任教員を19名に拡充して研究教育体制の強化を図りました.このような改革が実を結び,平成25 年度(2013年度)には「低侵襲治療技術プロジェクト」が文部科学省の特別経費(プロジェクト分)に採択され,平成27年度(2015年度)には「高度医用画像プロジェクト」が主軸となる「マルチモーダル計測医工学」が千葉大学の戦略的重点研究強化プログラムに採択されました.また隣接する千葉大学サイエンスパークセンター内には生命科学実験関連設備やX線CT撮影装置,オープン型MRI装置が設置されておりますので,若い研究者や学生とともに研究・開発・教育を一体となって進めることができるようになりました.

本センターではこれまでに学内外のみならず,国際的に多くの研究機関や企業の研究者と共に研究を進め,医用内視鏡や超音波診断装置に搭載される画像処理法,がん温熱治療用アンテナ,腹腔鏡手術練習用持針器など,医療用機器やシステムの技術移転と製品化を行ってきました.今後更にセンター内に蓄積された研究シーズの製品化に向けての動きを加速するとともに,国際的医工学研究拠点として機能する時期に入ったと考えております.

激変する医療環境に対応して,医療に貢献する研究成果を早く世に出すために,本センター研究者・スタッフが一丸となって努力を続けておりますので,今後ともよろしくご指導,ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます.

フロンティア医工学センター長
羽石秀昭