近年，食生活等の変化から増加したメタボリックシンドロームを要因とする動脈硬化症が増加傾向にあり，心疾患（心筋梗塞等）や脳血管疾患（脳梗塞等）を引き起こす原因となっている．また，静脈の硬化についても静脈血栓塞栓症（エコノミークラス症候群）との関係が指摘されている．したがって，このようなリスクを避けるためには，血管の硬さを表す血管コンプライアンスの評価が重要である．本講演では，血管コンプライアンスの計測手法について，これまでの計測手法の概要並びに課題について説明する．そして，我々が提案しているRGBカメラによる非接触計測について，従来手法との相違点も述べつつ，紹介する．