音声はヒトにとって不可欠なコミュニケーション手段である．しかしながら，騒がしい環境下における会話や音声インタフェースの利用は，音声の伝達や聞き取りが困難となるなどの問題が生じる．このようなとき，気導雑音の影響を受けにくい骨伝導音をはじめとした体内伝導音を用いることで，騒がしい環境下における音声採取や音声コミュニケーション支援の実現が期待できる．本講演では，講演者の行う研究を中心に体内伝導音を用いた音声インタフェースの研究を紹介する．

超音波は被曝がなくコストも安いために頻繁に診断に用いられるが，人体は形状や媒質の特性が複雑であるために伝搬の解析的な理解が困難であり，装置の高確度化にはシミュレーションで得られる知見が必須である。本講演では，超音波伝搬解析のための各種のFDTD法の概要について講演すると共に，骨粗鬆症診断装置開発のためにおこなわれているシミュレーション事例について紹介する。