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第33回 3月2日
岩坂 正和 (千葉大学工学部メディカルシステム工学科)

タイトル

強磁場の生体効果

概要

磁場の生体影響に関して古くから興味が持たれてきたが、近年の超伝導技術の進歩により10テスラ級の磁場を生命科学に応用することが可能となり、直流磁場 が生体物質の磁性を介して生体に及ぼしうる影響の兆候が見いだされている。例えば、生体の主要な構成成分である水は反磁性物質であり、地磁気のような通常 の環境磁場下ではほぼ非磁性物質として扱われる。しかし、5T(テスラ)以上の強磁場下では、その磁場勾配空間において水はより強い磁場から弱い磁場の方 向へ水が並進力を受け、水の二分現象(モーゼ効果)が観察された。生物個体や細胞を対象にした磁場効果研究についても紹介する。