CFME研究会
第40回 3月29日
村山秀雄
(放射線医学総合研究所・分子イメージング研究センター・
先端生体計測研究グループ・イメージング物理研究チーム チームリーダー)
タイトル
次世代のPET装置と分子イメージングへの展開
概要
PETは、生体内組織の形態学的異常に先立つ代謝異常を、生体まるごとの体外計測により高精度に検出できる特異な検査法である。標的となる
分子に放射性同位元素を標識して、その標識分子を生体内にトレーサとして極微量投与するが、生体活動を制御する微量物質やタンパク質の
活動を妨げない程の極微量であるため、生体に影響を与えることなく生体内微量物質の分子生物学的活動を可視化することが出来る。ただし、
現状のPET装置はPETの潜在力を充分発揮しておらず、ハード・ソフト共に解決すべき問題が多く残されている。トレーサ技術と放射線計測
技術、ならびに情報処理技術を組み合わせたPET特有の計測法と分子イメージングへの展開について簡単に紹介する。