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第41回 5月23日
玉島大輔
(千葉大学大学院・自然科学研究科・像科学専攻)

タイトル

X線透視像と3次元CTを用いた気管支内視鏡ナビゲーションシステム

概要

肺がんの診断では、CT撮影で認められた腫瘍を気管支鏡を用いて生検する。
しかし、気管支鏡検査では、特に末梢部位までの到達が容易ではない。
そのため、術中にX線透視像を撮影し、その画像を参考に医師が気管支鏡の3次元位置を推定するが、位置特定の精度が悪く、医師の負担が大きい。
 そこで本研究では、次のような方法を試みる。
まず、事前に撮影しておいた3次元CT画像上に映るマーカーと術中に撮影した2方向のX線透視像上に映るマーカーの位置合わせを行うことにより、X線透視像上の座標からCT画像上の座標への対応付けを確立する。
その後、術中に撮影した2方向のX線透視像から気管支鏡先端部を画像認識し、上述した対応関係を用いて気管支鏡先端部のCT画像上での3次元位置の特定と表示を行う。
 2回のボランティア実験を通して、肺野末梢に挿入した生検鉗子位置の精度評価を行ったところ、誤差2.7mm、8.7mmという結果を得た。