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CFME研究会

第49回 12月19日
豊田 太郎
(千葉大学工学部共生応用化学科 助手)

タイトル

細胞サイズの分子凝集体のダイナミクス制御
~生体内ではたらく“ソフトマテリアル・マイクロロボット”を目指して~

概要

脂質分子や油性分子を構成要素とするマイクロメーターサイズの分子凝集体は、凝集体一つ一つが外的環境からのシグナルに対し動的に応答する点で大変興味深く、機構を解明し制御することができれば、新たな医用材料へつながると期待される。近年、脂質が構成する袋状二分子膜(リポソーム)や多重膜チューブ、また油性分子が構成する微小油滴について基礎的研究が進み、マイクロメーターサイズのリポソーム、チューブ、油滴が、化学反応によって形態変化、自己増殖、自律運動といった機能的なダイナミクスを示すことがわかってきた。これらの研究成果を紹介し、生体内で自律的にはたらく“ソフトマテリアル・マイクロロボット”の可能性について展望したい。